電動歯ブラシって歯磨き粉を付けるべき？メーカーの見解をもとに必要性や相性のいい歯磨き粉をご紹介

電動歯ブラシを使用する上で、歯磨き粉を使用するべきか迷う人も多いでしょう。

最初にお伝えしておくと電動歯ブラシを使用する上で

といった絶対的な決まりはありません。

しかし、電動歯ブラシに付ける歯磨き粉について、注意すべき点がいくつかあります。

本記事では、大手電動歯ブラシメーカーの見解をもとに、電動歯ブラシを付けるべきかどうかを解説していきます。

電動歯ブラシを使用する上で歯磨き粉を付けるべき？

冒頭でお伝えした通り、電動歯ブラシを使用する上で「歯磨き粉を絶対に付けるべき」といった決まりはありません。

なぜなら大手電動歯ブラシメーカーは、歯磨き粉の使用について以下のように明記しています。

パナソニック（ドルツ）の見解

まずパナソニック製のドルツの場合、「歯磨き剤なしでも歯垢を十分に落とせる」と明記しています。

歯磨き剤なしでも歯垢は十分に落とせますが、ご使用いただく場合は電動歯ブラシ用の歯磨き剤をおすすめします。歯や歯ぐきを痛めないために、やに取り剤・美白用など研磨剤が多く含まれているものはお控えください。

ドルツの正しい使いかた（磨きかた）より引用

そして、歯磨き剤を使用する場合は、「研磨剤が多く含まれているものはお控えください」とも明記しています。

まとめると、歯磨き粉は使用しなくても十分だし、使用する場合は研磨剤の少ない歯磨き粉を使用するべきということです。

フィリップス（ソニッケアー）の見解

フィリップス製のソニッケアーの場合にも、「歯磨き粉なしでも使用できます」と明記しています。

ソニッケアーは音波水流によって磨くため、歯磨き粉なしでも使用できます。使用する際も米粒程度で結構です。

ソニッケアーの使い方、磨き方（歯みがき粉の使い方）より引用

ブラウン（Oral-B）の見解

最後に、ブラウン製のOral-Bの場合も見ていきましょう。

ブラウンオーラルB 電動歯ブラシは高速回転により歯垢を除去していますが、通常の歯磨き粉を使用すると研磨剤により、歯が削れてしまったり、口の中が泡だらけになることもあるので、ジェルタイプのものをおすすめしています。

電動歯ブラシ「オーラルB」の正しい使い方・磨き方より引用

通常の歯磨き粉を使用すると、「研磨剤によって歯が削れてしまったり、口の中が泡だらけになったりする」と明記しています。

つまり、Oral-Bでは通常の歯磨き粉は使用を控えるべきといえるでしょう。

そして、Oral-Bで歯磨き粉を使用したい場合は”ジェルタイプ”の歯磨き粉をオススメしていますね。

筆者の考え

大手電動歯ブラシメーカー3社の歯磨き粉についての見解は、

といった内容でした。

それを踏まえて、筆者の考えを書き出すと以下のようになります。

まず、手磨きブラシのときに歯磨き粉を使用していない人は、電動歯ブラシでも歯磨き粉をあえて使用する必要はありません。

大手電動歯ブラシメーカーの見解にもあった通り、歯磨き粉を付けなくても歯垢をきちんと落とせるからです。

それに対して、手磨きブラシのときに歯磨き粉を使用していた人は、電動歯ブラシでも歯磨き粉を使用することをオススメします。

電動歯ブラシで歯磨き粉を使用する大きなメリットは、フッ素によるむし歯の予防効果です。

手磨きブラシのときから歯磨き粉を使用し、フッ素でむし歯予防をしてきたのであれば、電動歯ブラシでも継続したほうがいいのではないでしょうか。

使用する歯磨き粉は、大手電動歯ブラシメーカーが推奨している「研磨剤を含まない歯磨き粉」が望ましいです。

一般的なペースト状の歯磨き粉は研磨剤を含んでいるので、研磨剤が入っていない”ジェルタイプ”の歯磨き粉がオススメです。

電動歯ブラシと相性が良い歯磨き粉は「ジェルタイプ」

歯磨き粉には大きく分けて2種類存在します。

以下でそれぞれを詳しく見ていきましょう。

ジェルタイプの歯磨き粉

ジェルタイプの歯磨き粉は、

といった特徴があります。

電動歯ブラシは振動や回転の力によって、手磨きブラシよりも歯磨き粉を泡立ててしまいます。

そのため、「泡立ちが弱い」という特徴を持ったジェルタイプの歯磨き粉が合うのです。

また、清掃剤（研磨剤）が含まれていないので、大手電動歯ブラシメーカーの推奨している歯磨き粉の特徴と一致します。

代表的なジェルタイプの歯磨き粉は以下のような製品が挙げられます。

Check-Up gel

商品名

Check-Up gel（チェックアップ ジェル）

香味

バナナ／ピーチ／グレープ／レモンティー／ミント

価格

バナナ、ピーチ、グレープ、レモンティー：638円（メーカー希望小売価格）
ミント：693円（メーカー希望小売価格）

容量

・バナナ、ピーチ、グレープ、レモンティー 60g
・ミント 75g

1つ目にご紹介するジェルタイプの歯磨き粉は、ライオン歯科材株式会社の「Check-Up gel」です。

研磨剤無配合かつ低発泡なので、電動歯ブラシで使用する歯磨き粉として適しています。

そして、フッ素もきちんと配合されているので、むし歯の予防効果にも期待できます。

また、5種類の香味が用意されており、子どもでも使用しやすいジェルタイプの歯磨き粉になっています。

子どもが電動歯ブラシを使用するなら「果物系の香味の歯磨き粉」、大人が電動歯ブラシを使用するなら「ミントの香味の歯磨き粉」を選ぶのがいいでしょう。

Systema SP-T ジェル

商品名

Systema SP-T（ジェルシステマ エスピーティー ジェル）

価格

1,650円（メーカー希望小売価格）

容量

85g

使用可能年齢

6歳以上

2つ目にご紹介するジェルタイプの歯磨き粉は、ライオン歯科材株式会社の「Systema SP-T ジェル」です。

むし歯の予防だけではなく、歯周病予防に期待できる薬用成分などが含まれています。

・酢酸トコフェロール（ビタミンE）配合で歯肉を防御します。

・トラネキサム酸配合で歯肉の炎症、出血を抑制します。

・β-グリチルレチン酸配合で歯肉の炎症を抑制します。

・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)が、バイオフィルムの内部まで浸透・殺菌します。

Systema SP-T ジェル 製品情報の特徴より引用

少し価格がお高めなので、オーラルケアの意識が高い人にオススメします。

注意点として、フッ素の量が多く含まれていることで使用可能年齢が6歳以上です。

そのため、6歳未満の子どもの手の届かない場所に保管しましょう。

ペーストタイプの歯磨き粉

ペーストタイプの歯磨き粉は、

といった特徴があります。

手磨きブラシで使用する歯磨き粉としては、清掃剤によって歯の着色汚れを落としやすいなどのメリットがあります。

しかし、電動歯ブラシで使用する歯磨き粉としては、歯が削れてしまうなどのデメリットがあるため使用をオススメしません。

代表的なペーストタイプの歯磨き粉は、

などが挙げられます。

これらの歯磨き粉を使用する際は、電動歯ブラシではなく手磨きブラシのときに限りましょう。

まとめ

本記事では、電動歯ブラシに歯磨き粉を付けるべきなのかについて解説しました。

最後に本記事の内容をまとめます。