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電動歯ブラシの振動数を徹底比較!【ソニッケアー・ドルツ・オムロン】
この記事では、大手メーカーの電動歯ブラシの振動数を比較します。
- ソニッケアー(フィリップス)
- ドルツ(パナソニック)
- オムロン
*オーラルB(ブラウン)は振動数が機種によって非公開です。そのため、本記事の比較では除外します。
電動歯ブラシの振動数を比較
大手メーカーの電動歯ブラシの振動数を以下の表に簡単にまとめます。
機種(メーカー) | 振動数(クリーンモード) |
---|---|
ソニッケアー (フィリップス) | 31,000回/分 13,000回/分* |
ドルツ (パナソニック) | 31,000回/分 16,000回/分* |
オムロン | 25,500回/分 20,000回/分* 18,000回/分* |
*「ソニッケアーONE」「ポケットドルツ」「オムロン HT-B222」などの乾電池の電動歯ブラシの振動数です。
ソニッケアーの振動数
ソニッケアーの振動数は、基本的に31,000回/分で統一されています。
5,830円の「ソニッケアー2100」という機種も、45,000円の「ソニッケアー9900」という機種も振動数は31,000回/分で同じです。
さらに面白いことに、2010年モデルの「ソニッケアーイージークリーン(HX6511/02)」という機種も31,000回/分です。
つまり、ソニッケアーの振動数は昔から変化していません。
後ほど解説しますが、電動歯ブラシの振動数は「多い=優れている」というわけではありません。
そのため、ソニッケアーの場合は、31,000回/分がベストな振動数だと考えられていることが分かります。
ドルツの振動数
ドルツの振動数もソニッケアーと同じく、基本的に31,000回/分で統一されています。
2013年に発売された「ドルツ EW-DL22」も31,000回/分で、昔から振動数を変えていないことが分かります。
ソニッケアーと違うのは、上位機種と下位機種で振動の種類に差があることです。
ドルツの上位機種には、
- ヨコ振動:31,000回/分
- タタキ振動:12,000回/分
という2種類の振動によって歯垢を除去するモード*が存在します。(*Wクリーンモード)
一方で、下位機種のドルツには「ヨコ振動:31,000回/分」という1種類の振動しかありません。
このことから、ドルツの場合には上位機種と下位機種で、歯の磨き心地に若干の差があります。
ただ、ドルツも基本的には31,000回/分という振動数であり、ソニッケアーと同じ振動数です。
オムロンの電動歯ブラシの振動数
オムロンの電動歯ブラシの振動数は、基本的に25,500回/分で統一されています。
2008年に発売された「オムロン HT-B458」も25,500回/分で、昔から振動数は同じままです。
ソニッケアーやドルツよりも振動数は少ないですが、オムロンは「25,500回/分がベストな振動数」だと考えているのでしょう。
また、ドルツのようにオムロンも2種類の振動で歯垢を除去する機種があります。
ドルツでは「W音波振動」と呼ばれていますが、オムロンの場合は「タテ・ヨコ振動」と呼ばれます。
*オムロンのポイントケアモードなど特定のモードは、33,000回/分と振動数が多くなります。しかし、これはタテ方向のみの振動であり、歯間など磨きにくい部分を磨くためのモードです。
結論:振動数が多くパワフルな機種は「ドルツ」
ソニッケアー・ドルツ・オムロンの電動歯ブラシの振動数を比較した結果、振動数が多くパワフルな機種は「ドルツ」であると分かります。
まず、オムロンの電動歯ブラシよりも、ソニッケアーやドルツのほうが5,500回/分ほど振動数が多いです。
そして、ソニッケアーには振動の種類が1種類だけで、その振動数は31,000回/分です。
一方で、ドルツの上位機種には振動の種類が2種類あり、その振動数は「ヨコ振動:31,000回/分」+「タタキ振動:12,000回/分」です。
つまり、総合的に判断すると、最も振動数が多くパワフルな機種はドルツであるといえるでしょう。
電動歯ブラシの振動数が多いメリット
電動歯ブラシの振動数を比較してきましたが、振動数が多いことによるメリットが気になりますよね。
電動歯ブラシの振動数が多いと、以下のようなメリットがあります。
- 歯の表面の小さな汚れまで効果的に除去できる。
- 効率よく歯磨きできて時短につながる。
歯の表面の小さな汚れまで効果的に除去できる
電動歯ブラシの振動数が多いということは、それだけブラシの毛先が速く動くということです。
毛先が速く動くことによって、歯の表面の小さな汚れまで効果的に除去できます。
歯磨き後の歯のツルツル感が心地よく、慣れると手磨きブラシに戻りたくなくなるかもしれません。
効率よく歯磨きできて時短につながる
電動歯ブラシの振動数が多いと、それだけパワフルに歯垢を除去できます。
そのため、効率的にブラッシングすることが可能で、歯磨きの時間を短縮できる可能性があります。
ただ、わずかな振動数の違いであれば、そこまで大きな違いは生まれません。
電動歯ブラシの振動数が多いデメリット
電動歯ブラシの振動数が多いと、メリットだけではなくデメリットもあります。
電動歯ブラシの振動数が多いデメリットを以下に挙げます。
- 高速振動を実現するために振動の幅が小さくなりがち。
- 歯や歯ぐきへの刺激が強い。
- 高速振動によって動作音が大きくなりがち。
高速振動を実現するために振動の幅が小さくなりがち
「超音波式電動歯ブラシ」と呼ばれる電動歯ブラシをご存知でしょうか。
この種類の電動歯ブラシは振動数が「120万回/分」が最低値で、本記事で比較した電動歯ブラシよりも圧倒的に振動数が多いです。
しかし、高速振動を実現するためには、それだけ振動の幅を小さくする必要が出てきます。
振動の幅が小さければ、どれだけ高速で振動しても歯垢をかきだす能力が落ちてしまいます。
そのため、超音波式の電動歯ブラシでは、手磨きブラシのように手を左右に細かく動かして使用する機種が多いです。
つまり、電動歯ブラシの場合は、「振動数=歯垢除去力」ではありません。
ポイント!
電動歯ブラシの歯垢除去力は、「振動数×振動の幅+ブラシの品質」で決まります。
歯垢除去力という観点だけで考えれば、振動数と振動の幅のバランスが重要です。
(この記事で比較しているソニッケアーやドルツ、オムロンなどの機種はこのバランスが良く、歯垢除去力も高い機種です。)
振動数が多すぎると、振動の幅が小さくなり、かえって歯垢を除去する能力が落ちてしまうのです!
歯や歯ぐきへの刺激が強い
振動数が多いということは、それだけ歯や歯ぐきへの刺激が強いことを意味します。
電動歯ブラシを上手に使用するポイントは、「刺激が強い」と感じたらソフトモードなど振動数の少ないモードを使用することです。
無理に振動数の多いモードを使用する必要はありません。
筆者の場合は、ドルツのWクリーンモードを搭載した機種を使用していますが、「ノーマルモード」という振動数が一段少ないモードで歯磨きしています。
過圧防止機能(押しつけ防止センサー)などを利用して、歯や歯ぐきに優しく歯磨きすることも重要です。
高速振動によって動作音が大きくなりがち
機種やメーカーにもよりますが、振動数が多いと動作音も大きくなりがちです。
これまでさまざまな電動歯ブラシを使用してきましたが、やはり振動数の多いモードほど動作音が大きい傾向にありました。
アパートやマンションなどに住んでいて、生活音をある程度気を付ける必要がある場合は振動数が少ないほうが使用しやすいかもしれません。
まとめ
本記事では、大手メーカーの電動歯ブラシの振動数を比較しました。
比較した結果、ドルツの振動数が最も多く、パワフルであることが分かりました。
また、オムロンの電動歯ブラシは、ソニッケアーとドルツよりも振動数が5,500回/分ほど少ないです。
しかし、「電動歯ブラシは振動数が多いから優れている」ということではありません。
振動数が多いと、以下のようなデメリットが存在するからです。
- 高速振動を実現するために振動の幅が小さくなりがち。
- 歯や歯ぐきへの刺激が強い。
- 高速振動によって動作音が大きくなりがち。
電動歯ブラシの振動数は、電動歯ブラシを選ぶ際の参考情報の1つとして考慮することをおすすめします。